Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

でんきぶろのかいしじけん

電気風呂の怪死事件

海野 十三

Lisez 電気風呂の怪死事件 (でんきぶろのかいしじけん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 788 caractères · 34 écrans

Aozora Bunko

由蔵の屍体は、女湯の惨殺体と同様に、咽喉笛の処に鋭い吹矢が立っていた。そして、四辺一面の血の海は、次々と発見された事件の衝動に麻痺された一同の心に、只燃えつつある絨鍛の如くに映った。

しかし、次に、一同は異様なものの落ちていることを発見した。それは筒状の望遠鏡と、もう一つは脚のない活動写真撮影機であった。更に、犯人が兇行に使用したに違いない吹矢や、吹矢の筒も片隅の方に発見された。パンの食いかけ、蜜柑の皮、それらも決して忽かには出来ぬ発見物と見做された。

赤羽主任は懐中電灯を藉りて、由蔵の屍体の周囲を丹念に調べてみたのち、ちょっと首を傾げて云った。

「おい、誰かちょっと手を借して呉れないか。この屍体の頸を左へ、四五寸ばかし動かしてみるんだ」

心得顔に一人が屍体の頭髪を掴んでズルズルと左へ曳き寄せた。と、赤羽主任は、吹矢の一本を取上げて、その尖端で由蔵の頭のあった辺を探っていたが、暫くすると、コツンと音がして、ポカリと眼の前に一つの穴が開いた。

「これだな!」

赤羽主任は、その丸い穴から下を覗いてみた。果せるかな、眼眩いを感ずる程遥かの真下に、先刻まで取調べていた女の屍体が横っている。