Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいあどうきだん

青蛙堂鬼談

岡本 綺堂

Lisez 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 121 438 caractères · 238 écrans

Aozora Bunko

老女はむすめの母でない。画燈をさげた若い女と共にこの家の召使であるらしいことは、その風俗を見てすぐに覚られたので、僕たちはかれらふたりを問題にはしないで、一斉に注意の眼をまん中の娘にあつめると、娘は十七というにしては頗るおとなびていた。痩せてはいるが背も高い方で、うすい桃色地に萌葱のふちを取った絹の着物を着て、片手を老女にひかれながら、片手の袖は顔半分をうずめるよう掩っていた。その袖のあいだからかなり強い咳の声が時どき洩れた。

画燈に照らされた三つの影がひと株の柳の下にとどまると、かの老人は静かに近寄って老女に何事かをささやいた。老女は彼の妻であるらしい。老人はさらに僕たちに向って、病人の娘が来ましたから、御診察をねがいたいと丁寧に言った。さあ、こうなると四人のうちで誰が進んで病人を診察するかと、僕たちも今更すこしく躊躇したが、なんといってもT君が比較的に支那語に通じているのであるから、これがお医者さまになるよりほかはない。T君も覚悟して進み出て、いよいよ病人の脈を取ることになった。T君は病人の顔を見せろと言うと、老人はあたかもそれを通訳するように老女にささやいて、青い袖の影に隠されている娘の顔を画燈の下にさらさせた。