Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lisez 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 494 caractères · 26 écrans
したがって、たいへんご内福で、それに、このたび、鹿児島の英吉利騒動につらなって藩の武器買入れのため、御用金をたんとお預りになっていらっしゃるので、ついこの裏のお金蔵には、黄金が夜鳴きしているそうでございます」
「ほほう、時節柄、それは物騒な話。してみると、今宵のお招きは、そのへんのことにかかわったことであるやも知れん」
「そのへんのことは、もちろんあたくしどもの存じよりにないことですけど、噂によりますと、このほどから、このお金蔵を狙っているものがあるというようなこともチラチラ耳にいたしております。もっとも口さがない中間どもの噂ですから、どこまで本当のことですやら。……それにつけても、あなたさまのような、江戸一といわれる捕物のご名人が、ここでこうして控えておいでになるんでは、いかな盗賊どもも迂濶には手出しもなりますまい。ほんとうに、こんな心丈夫なことはございませんわ」
急に気がついたように、婀娜に身体をくねらせながら、ちろりを取りあげると、
「……そんなことはともかく、ま、おひとつ。……こんな出雲舞のお酌ではどうせお気に入りますまいけど……」
と、ひどく色気のある眼つきで斜に顎十郎の顔を見あげる。