Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lisez 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 674 caractères · 36 écrans
「さまはねえの」
「いや、どうも……。どういうはずみか知らないが、ひっくり返ったところへ、まるでご注文みたいに駕籠がおっかぶさって来て、あっしは眉間を、為は鼻づらを火の出るほど棒ばなでどやしつけられ、まったくの、かんかんのう、きゅうれんす。……痛えの候の、キュッといったきり息もつかれねえ。……そうしてるうちに、そいつがたおれた駕籠の曳扉に手をかけると、いきなりお氷の桐箱をひきずり出して小脇へかかえ、横ッ飛びにパッと御門内へ飛びこんじまった……」
「なるほど」
「……話しゃあ長いが、体あたりをくれておいて、お雪の箱をひっかかえの、門の中へ飛びこむまでは、ほんのアッという間。……これは、と言ったときには、もう影もかたちも見えない。……添役人は十人もくっついているんですが、どれもこれも書役あがりの尻腰なし。……おや、たいへんとマゴマゴするばかり。……ようやくわれに返って門内へなだれこんだが、もうあとの祭。……盗っとは松平越前の屋敷の塀にそって大下馬のほうへ行き、御破損小屋から呉服橋のほうへ抜けて行ったんだろうと思いますが、たぶんそうだろうと思うだけのことで、みなで追いかけたときには、うしろ姿さえ見かけない始末。