Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lisez 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 248 caractères · 27 écrans
これが、あッしが無実だというなによりの証拠。……いわんや、めくらは勘のいいもの。いくら泡を喰ったとて、右左をとりちげえるようなことはいたしません。なんで、左手に撥なんぞ持たすものですか。……たぶん、こりゃア、あッしの左ききを知っているやつが、あッしに濡れ衣を着せて、突き落そうと企らんだことなのに相違ないんでございます……」
「よく喋言べるやつだな。……して見ると、その杉の市という按摩はちょっと小悧口な面をしているだろう、どうだ」
「いかにもその通り……按摩のくせに、千賀春なんぞに入揚げようというやつですから、のっぺりとして、柄にもねえ渋いものを着けております」
「ふふん、それから、どうした」
「……なにしろ、他人の首に繩のかかるような大事でございますから、うかつにこんなことを申しあげていいかどうかわかりませんが、たったひとつ思いあたることがございます……」
「なるほど、そう来なくちゃあ嘘だ」
「……やはり、千賀春の講中で、いわば、あっしの恋敵……」
「と、ヌケヌケと言ったか」
「へえ」
「途方もねえ野郎だの。……うむ、それで」
「……芝口の結城問屋の三男坊で角太郎というやつ。