Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lisez 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 022 caractères · 36 écrans
しばらくすると、数寄屋の障子がサラリとあいて、縁先へ出てきたのは五十一二の寛濶なようすをしたひと。
これも着流しで縁先まで出てくると、懐手をしたまま、
「おお、村垣か。……あれは、その後どうなっておる。……所在はわからぬか」
村垣と呼ばれた男は、ハッとうやうやしく頭をさげ、
「今しばらく、御容赦を願います。……じつは、いつぞやお話し申しあげました伊佐野の局の召使い八重と申す者を国府台で追いつめ、及ぶかぎり糺明いたしましたが、なんとしても白状いたしませんので、後々のためを思いまして鐘ガ淵へ沈めてしまいました」
「それでは、手蔓がなくなる」
「ご心配には及びません。八重は、間もなく郷士体の者に救いあげられ、恙なく江戸へ帰っております」
「ほう」
「八重のほうでは、われわれが、八重はもう死んだと思っているものとかんがえ、今までよりも自由に働くことでございましょうから、八重をさえ見張っておりますれば、かならず御在所が判明いたすことと存じます。……われわれの見こみでは、八重が国府台あたりを徘徊いたすによっても、御在所は、まず、あのへんの見こみ。……北は川口、東は市川、南は千住、この三角の以内と察しております」