Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かぜにのってくるコロポックル

風に乗って来るコロポックル

宮本 百合子

Lisez 風に乗って来るコロポックル (かぜにのってくるコロポックル) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 19 458 caractères · 39 écrans

Aozora Bunko

豊は、時々主人の処へ行って、二三十円立替えてくれと云う。主人の方も、イレンカトムがいるから、雑作なく貸してやる。

すると、その金で早速、金の彫刻のついた指環を買って来て、獲った者にはそれを遣ろうと、女達の真中に投げ込む。

そして、キャアキャア云いながら、引掻いたり、転(ころが)し合って奪い合う様子を、例の横目で眺めながら、

「何たら態(ざま)だ! 馬鹿野郎、そんなに欲しいか、ハハハハハハ」

と、さも心持よさそうに哄笑する。

これが彼である。もう黄棟樹(ニガキ)で頭をたでてもらった豊坊ではない。気前が好くて、道楽者の、稲田屋の豊さんに成り終せたのである。

いくら三里離れているといっても、まさかこのことがイレンカトムに知れないことはない。

豊に対するあらゆる非難は、皆彼の処へ集まっていたのである。

けれども、イレンカトムは、かつて豊が悪い奴だと云ったこともなければ、勿論思ったこともない。彼はただ、困ったものだ、早く目が覚めてくれれば好いと云うだけである。

また、実際イレンカトムは、他の人々が驚くほど楽観していた。

高慢で、馬鹿ではない豊のことだから、遠からずそんな駄々羅遊びには飽きるだろう、そしたら、気に入った女房でも貰ってやれば、少ばかりの借金くらいは働いて戻すにきまっている。