Classiques japonais avec furigana
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しょくどう
食堂
Lisez 食堂 (しょくどう) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 6 157 caractères · 13 écrans
洋服の人も、袴を穿いた人も、片手に弁当箱を提げて出て来る。あらゆる大さ、あらゆる形の弁当が、あらゆる色の風炉鋪に包んで持ち出される。
ずらっと並んだ処を見渡すと、どれもどれも好く選んで揃えたと思う程、色の蒼い痩せこけた顔ばかりである。まだ二十を越したばかりのもある。もう五十近いのもある。しかしこの食堂に這入って来るコンマ以下のお役人には、一人も脂気のある顔はない。たまに太った人があるかと思えば、病身らしい青ぶくれである。
木村はこの仲間ではほとんど最古参なので、まかない所の口に一番遠い卓の一番壁に近い端に据わっている。角力で言えば、貧乏神の席である。
Vis--vis の先生は、同じ痩せても、目のぎょろっとした、色の浅黒い、気の利いた風の男で、名を犬塚という。某局長の目金で任用せられたとか云うので、木村より跡から出て、暫くの間に一給俸まで漕ぎ附けたのである。
なんでも犬塚に知られた事は、直ぐに上の方まで聞える。誰でも上官に呼ばれて小言を聞いて見ると、その小言が犬塚の不断言っている事に好く似ている。上官の口から犬塚の小言を聞くような心持がする。
犬塚はまかないの飯を食う。