Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まぞう

魔像

林 不忘

Lisez 魔像 (まぞう) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 131 494 caractères · 260 écrans

Aozora Bunko

まさか俺が化けたんじゃアあるめえな」

「いえ、実あ、今日伺いましたのは、このお方のことなんで――この黒門町が、強ってのお願いと申しますのは――コレ、神尾さま、あなた様からも、何とか御挨拶して下さいまし、わっしにばかり喋舌らせねえで」

「いや、拙者も、あまりに似ておるので、口が利けんほど驚愕いたしおるところだ。その拙者が拙者か、この拙者が拙者か――ことによると、かの金山寺屋とやらは、本心から取り違えたのかも知れぬぞ」

「全く。この黒門町も、今はそうじゃアねえかと思っておりますよ」

「何を二人で感心しておるのだ。口の利きようでみると、その半纏着のやつは、武士のようだが――」

「いかにも、拙者は武士でござる。神尾喬之助と申す」

「ナ、何イ! カ、神尾喬之助? あの、あの、元日に首を斬って逃げてる――御書院番の、神尾喬之助かッ!」

「如何にも左様。その神尾喬之助なら、何としたッ」

「うウム! よく来た。よく来た。よく、訪ねて下すった。そうか。貴殿が神尾喬之助殿か。いや、よくやりなすった。よく思い切りなすった。愉快じゃ。いつもナ、このお絃とお噂申し上げておりました。何とか、あの神尾氏にお腕貸し申して――ははア、読めた! これから転がることになっておる十七の首というのは、そりゃア何だナ、残りの番士十七名のことだナ。