Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まと

魔都

久生 十蘭

Lisez 魔都 (まと) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 293 999 caractères · 578 écrans

Aozora Bunko

手筈で、尻尾を掴まれるような仕掛は一切しないことになっていた。……それに、それにどうして鶴が鳴いたんだろう。これで、また一つ不思議が増えた。……よし、並べて見よう。(愛想する筈もない笑子が愛想をする。――鳴く筈もない噴水の鶴が鳴く)……この二つの現象は一見何の関係もないようだが……しかし、ひょっとすると何か重大な繋りを持っているのかも知れぬ」

と上眼使いをしながらしきりに首を捻っていたが、間もなく諦めたように、

「いくら首を捻ったところで、どうせ俺の智慧じゃ及ばない。例の通り体当りで行く外はあるまい。最初にアタリをつけ、それから噴水の鶴を調べると、何とかこの連係が判るだろう。よし、そうと決まったらすぐ出かけよう」

と勢い込んで立上った途端、ホテルの支配人が入って来て、警保、欧亜の両局長がやって来たと告げる。加十は泣きッ面をしてがっくりと椅子の中へ落ち込み、

「ああ、忘れていた。俺は刑務所へ行くんだっけ。特種どころか、何もかもおさらばだ」

と呟くと、蚊の鳴くような声で支配人に、

「覚悟はいいといってくれたまえ」

まもなく二人の局長が入って来る。扉口で恭しく名乗をあげると、まず警保局長が進み出で全身これ恐縮といった身振りで、