Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まと
魔都
久生 十蘭
Lisez 魔都 (まと) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 293 999 caractères · 578 écrans
「構いませんとも。金剛石を手に入れたら、一時間以内にいつでも日本を発てる準備が出来ています。御安心なさい」
「だんだん判りかけて来た。よく筋が通ります。では、どういうふうにして助けてくれますか」
「そちらで条件を出して下さい」
「思っていたよりも潔白ですね。感服しました。……では、こうして頂きましょう。即刻警視庁の真名古捜査課長に電話をかけて、「古市加十、南部甲斐守」と、この二語だけいって頂きましょう。それだけでよろしい」
「古市加十、南部甲斐守……、こうですね」
「その通り。金剛石を探しに行く前に電話をかけると誓ってくれますか」
「誓います。……さア、金剛石のありかをいって下さい」
さて、どこといおう。少なくともこの抜目のない悪党を、一応納得させる事が出来るような場所でなくてはならんのだが……。加十は乏しい智慧を非常招集して、忙がしくあれこれと工面する。
「どうしたんです、お返事は」
苦しまぎれに、フト妙な事を考えついた。あそこなら、こいつだって納得するだろう。
今朝、王様と鶴子と三人で夜食をしている時、加十は鶴子の代りに立って料理場へ氷を取りに入ったが、扉口に近いところの壁の一部が修繕されて、まだ生乾きになっているのを認めた。