Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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かんしょうりょくなくしてしゅうじするなかれ

魯山人書論

北大路 魯山人

Lisez 魯山人書論 (かんしょうりょくなくしてしゅうじするなかれ) de 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 84 639 caractères · 175 écrans

Aozora Bunko

同じ下駄を履いて同じように歩いても、その人の区別がはっきりと足音を別にします。非常に不思議なものであります。十人寄れば十人とも足音が違うのであります。いかに力を入れて来ても、なよなよと歩いて来ても、その人の足音はその人の足音で、下駄の桐であるとか、地面が柔らかいとか、固いとかによって出るのではなく、その人の個性からの音が出ておる。そういう訳で、その墨色ということも、その人の持って生まれた色が出ておるのです。ちょっとした相違から感じが大変に変わるのです。従ってこれも墨ばかりではありませぬ。これは絵具でもその通り、同じ赤い絵具、青い絵具でも人次第で皆感じが違うのです。その人によってです。墨色ばかりではありませぬ。なんだって同じことであります。それで、結局は筆は見て用いて楽しむべきものである。「筆硯精良人生一楽」で楽しめば宜いという私の考えであります。日用的に今度良い硯を買って来ようとか、良い紙を買って来ようとか、なんぼ高い硯を買って来ても、それによってうまい字が書けるものではない。そういう点がはっきりしておる人、お分りになっておった人もありましょうが、はっきりしておらなかった人もありましょうと思いまして、失礼を顧みずこんな事をいったのでありますが、まあ筆を全部おろして書いても、ほんの先だけで書いても、全部自分