Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にしんぎょじょう
鰊漁場
島木 健作
Lisez 鰊漁場 (にしんぎょじょう) de 島木 健作 (しまきけんさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 24 483 caractères · 49 écrans
二
と訊いた。源吉は、ある、と答えた。それは嘘だった。渡道前、秋田の半農半漁の家に少年時代を過した彼は、浜の仕事はなんだっておんなじこととたかをくくっていたのだ。男はうさんくさそうにじろじろみていたが、
「どこでよ。」
「余市の〈サの鰊場。」と聞きおぼえで出たらめを言った。
「保証人はあるべな。」
そこで源吉はまた、当惑をおしかくしながらいろいろと作りあげた事情を述べたてなければならなかった。保証人の判をおした引受書を持ってきたのだが、途中でおとした。などと見えすいた嘘を言った。押し問答のあげく、保証人へはすぐ手紙を出す、ということにして、結局雇ってもらうことになった。漁夫たちが全部出揃い仕事がはじまるまでのあと一週間を、事務所に泊めてもらうことにした。毎年、青森から半分、道内から半分、「鰊殺しの神様」が募集される。しかし、いよいよ、監督に引率されて漁場に向って出発する迄には、逃亡者や、病気で来られなくなるものが二人や三人は必ずあった。従ってそれらの補充を見ておくことが漁場としては必要であったのである。
二
灰色の雪雲がまた積丹岳の上の空をおおいはじめた。