Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
こうのすにょうぼう
鴻ノ巣女房
矢田 津世子
Lisez 鴻ノ巣女房 (こうのすにょうぼう) de 矢田 津世子 (やだつせこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 884 caractères · 24 écrans
隣りの紺屋の婆様から、ぎんはこんな昔語りをきいた。
或る山の中に男が一人小屋がけをして住んでいた。働いても働いても食うに事かく有様で、おのれの行末を考えては心細がっていた。或る晩大風があってほうぼうの大木が倒され畠の粟や稗がみんな吹きこぼれて、あっちこっちで助けてけろ助けてけろという叫び声がする。男は行きつけの旦那衆の手伝いをして家に帰って寝たが、夜中にどこからか助けてけろ助けてけろというかぼそい叫び声がきこえる。はて何処だべと思いながら夜を明かした。朝になって山へ柴刈に行ったが、まだゆうべの助けてけろ助けてけろという声がするから、だんだん尋ねて行くと、きのうの大風で倒れた古木の洞に住んでいた鴻の鳥が、木の間に体がはさまってどうすることも出来ずにキイキイ鳴いているのであった。男は苦労してその木を伐り倒して鳥を助け出し、傷んだ羽根を撫でてやったが鳥はつかれていてうまく飛べない。やっと飛び上ったかと思うと、ばさばさと地に落ち、飛び上ったかと思うと、地に落ちる。男は稼がなければならぬので思いを残しながら振りかえり振りかえり立ち去った。鳥は涙を流してその後ろ姿を見送っていた。