Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
わし
鷲
岡本 綺堂
Lisez 鷲 (わし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 476 caractères · 290 écrans
四
それにしても、なにか心当りはないか。――これはどの人からも出る質問ですが、わたくしには何とも返事が出来ないのでございます。心当りのないことはありません。それは例のうなぎの一件で、わたくしがそれを迂濶に口走ったために、夫は姿をくらましたのであろうと想像されるのですが、二度とそれを口へ出すのは何分おそろしいような気がしますので、わたくしは決してそれを洩らしませんでした。
東京から来た人たちもいろいろに手を尽くして捜索に努めてくれましたが、夫のゆくえは遂に知れませんでした。もしや夕闇に足を踏みはずして川のなかへ墜落したのではないかと、川の上下をくまなく捜索しましたが、どこにもその死骸は見当りませんでした。
わたくしは夢のような心持で東京へ帰りました。
四
生きた鰻をたべたという、その秘密を新婚の妻に覚られたとしたら、若い夫として恥かしいことであるかも知れません。それは無理もないとして、それがために自分のすがたを隠してしまうというのは、どうも判りかねます。殊にどちらかといえば快濶な夫の性格として、そんな事はありそうに思えないのでございます。ましてその事情を夢にも知らない親類や両親たちが、ただ不思議がっているのも無理はありません。