Classiques japonais avec furigana
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あたまでっかち
あたまでっかち
下村 千秋
Lisez あたまでっかち de 下村 千秋 (しもむらちあき) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 17 773 caractères · 36 écrans
もの心がついてから、一度だっておとうさんにおんぶしたり、だかさったり、夜、いっしょにねたりしたことはなかったのです。
そのうえ、林太郎にはどうしてもおとうさんになじめないわけがありました。それはおとうさんが、ときどき夜おそく、お酒によっぱらい、人相まで変わってかえってきて、一晩中おかあさんをいじめてなかすことでした。林太郎はこわいので、ふとんの中に頭をひっこめ、かめの子のようにちぢまっているのですが、それでもおとうさんのあらあらしい声がきこえるのです。
ふだんでもこわい声をだすおとうさんですから、よっぱらってだす、そのあらあらしい声には、なにかこわい動物のほえ声みたいなところがあります。それが林太郎には憎らしくて憎らしくてなりませんでした。それにまたおかあさんをわけもなくいじめるのですから、たまらなかったのです。けれど、どうかすると、おとうさんはそのあらあらしい声の中で、「林太郎をどうする。」とか、「こうする。」とかいうことがありました。林太郎はふとんの中でそのことをきくと、からだ中、ぞくっとしました。それは、やっぱり自分の頭のことについていっているのだと、ひとりぎめにきめてしまうからでした。