Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あるニュー・フェイスへのてがみ

あるニュウ・フェイスへの手紙

岸田 国士

Lisez あるニュウ・フェイスへの手紙 (あるニュー・フェイスへのてがみ) de 岸田 国士 (きしだくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 49 146 caractères · 96 écrans

Aozora Bunko

それはもっと後になってからで遅くはないような気がします。

すべて基礎を造るということがおろそかにされている時代に、あまりにも基礎的な問題をとりあげるのは、一見、甚だ迂遠で、その効果がないように思われがちです。僕は、いちおうそういう風潮に逆ってみたいのです。

さて、「初舞台」の俳優にいきなり「流露感」を求めるのは求める方が無理ではないかという主旨の君の疑問は、ちょっと尤ものようで、その実、僕の言う「流露感」というものがまだよく呑みこめていない証拠のようですから、そのことをもっと詳しく、具体的に説明してみましょう。

演劇というものは、その本質からいって、なによりも、「時間の経過」が必要であり、また、それが韻律(リズム)となって、舞台の重要な美をつくり出しているものです。その点、演劇は、大きい分類に従えば、まさしく音楽などと同様、「時間芸術」以外の何ものでもありません。

従って、文学として書かれた戯曲も、そういう条件が十分考慮され、そういう特質と限界とが常に具わっています。しかし、その戯曲がいったん舞台にかけられると、演出者がそれを如何に演出し、俳優がそれを如何に肉体化するかによって、そこには、原作をひとりで読む時には浮ばない、眼と耳とに直接愬えるイメージが附け加えられるのは当然で、それこそが、むしろ、演劇芸術