Classiques japonais avec furigana
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「いき」のこうぞう
「いき」の構造
九鬼 周造
Lisez 「いき」の構造 (「いき」のこうぞう) de 九鬼 周造 (くきしゅうぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 50 258 caractères · 101 écrans
は、一方に「いき」の質料因たる二元性を材料の相違と区劃の仕方に示し、他方にその形相因たる非現実的理想性を主として材料の色彩と採光照明の方法とに表わしている。
建築は凝結した音楽といわれているが、音楽を流動する建築と呼ぶこともできる。しからば自由芸術たる音楽の「いき」はいかなる形において表われているか。まず田辺尚雄氏の論文「日本音楽の理論附粋の研究{4}」によれば、音楽上の「いき」は旋律とリズムの二方面に表われている。旋律の規範としての音階は、わが国には都節音階と田舎節音階との二種あるが、前者は技巧的音楽のほとんど全部を支配する律旋法として主要のものである。そうして、仮りに平調を以て宮音とすれば、都節音階は次のような構造をもっている。
平調―壱越(または神仙)―盤渉―黄鐘―双調(または勝絶)―平調
この音階にあって宮音たる平調と、徴音たる盤渉とは、主要なる契機として常に整然たる関係を保持している。それに反して、他の各音は実際にあっては理論と必ずしも一致しない。理論的関係に対して多少の差異を示している。すなわち理想体に対して一定の変位を来たしている。