Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いさましいはなし

いさましい話

山本 周五郎

Lisez いさましい話 (いさましいはなし) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 36 835 caractères · 73 écrans

Aozora Bunko

そして人をばかにしたように笑うのであった。これに類したことが毎日きまって二度や三度はある、怒らせるつもりで共謀してやっているので、怒れば向うの思うつぼだから、玄一郎は決して相手にならない。

――柳に雪折れなし。

どっちが続くか辛抱くらべという気持で、いつもやんわり受けながしていた。だが単にそれだけでもなかった。ここはかなめだとみれば楔を打った。

その年末の勘定仕切のときであるが、払い出しの帳簿をみてゆくと、玄一郎が赴任したときの招宴の費用が書き出してあった。重臣たちのが一度、老職たちのが一度、役所の下僚たちのが一度、これらがみな公費とも私費ともつかず請求されているのである。……玄一郎はこれをすぐに払い出し帳簿から削り、勘定書を三者それぞれの詰所へ持ってゆかせた。

「これは勘定役所へまわって来たが、なにかの手違いと思うからそちらへ渡します」

こう云わせたのである。もちろんひと応酬あることは予期していたが、まずねじこんで来たのは役所の下僚たちで、例の益山郁之助、三次軍兵衛、上原十馬の三人が総代となり、しきりに理屈をならべたてた。

「いやどんな理由があっても、こういうものを役所で払うわけには、公用の意味があるならとにかく、これはまったくの私費だから」