Classiques japonais avec furigana
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おこしょうこたろう
お小姓児太郎
室生 犀星
Lisez お小姓児太郎 (おこしょうこたろう) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonais avec furigana. JLPT N1. Touchez un mot pour le sens.
N1 · avancé · kanji et kana modernes · 7 011 caractères · 14 écrans
」児太郎はそう叫ぶと、煩さそうに肩さきを振って、弥吉の手を払った。
「指さきが痛むというのか、これしきのことがなんだ。」
児太郎は、手を叩いて近侍を呼び、鞭を持たさせた。近侍がびくびくさし出した三尺なめしの鞭は、弥吉の、脊すじに向って激しく打ちのめされた。弥吉は、絶え入るような声で、あたりをのた打ち廻った。ふゆーと鳴る音がすると、からだじゅうの肉地が一どきに裂けるような痛みを感じた。怨めしげに児太郎を見あげると、その真赤な顔は、百万石の主君の寵愛をほしいままにしているだけ、わけても逆上気味で美しかった。振り上げられた二の腕の鮮かな白さが、うめき声を上げながらも、なお執念く目に残った。
「弥吉、いたむか。」
鞭を投げ出した児太郎は、そういうと、弥吉を抱き起した。ふしぎな発作のあとの、さらりとした児太郎の顔は、やや蒼褪め、凄艶として震えて見えた。
「お怨しゅうございます。」
弥吉は、あまりと云えば無理な主人だ。いっそ飛び蒐って白い喉笛を食い切ってやろうかとまで、劇しい忿怒にかられていた。
「弥吉、これを見い。」
児太郎は、くるっと脊後向きになると、肌を脱いでみせた。