Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おこしょうこたろう

お小姓児太郎

室生 犀星

Lisez お小姓児太郎 (おこしょうこたろう) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonais avec furigana. JLPT N1. Touchez un mot pour le sens.

N1 · avancé · kanji et kana modernes · 7 011 caractères · 14 écrans

Aozora Bunko

「よく知っているの。」

そう言って、凝然として見戍っている児太郎は、しだいに、その眼底に髣髴する焦燥をありありと燃え立てさせた。弥吉は、からだの竦みを感じた。――三角に削り立てられた鋭利な馬刺剣は、四寸くらいの長さで、きらりとキッ先きを、畳の上に向けられ、いまにもぷっつりと畳目にさし徹されるような気がした。

「弥吉、これへ来い。」

その目いろは最早や疑いもなかったため、弥吉は、鐙櫃に、にわかにさいはいを入れはじめた。

「これを済してから参ることにいたしとうございます。最早、日脚もあの通りでございますから……。」

庭後の、植込みのあたまにうすら日がちらついたまま、間もなくその影をおさめようとしてい、踏石のまわりの土もいくらか夕湿りを催しかけ、褐色に沈んで見えた。

「いや、ならん。これへ来いと申したら来い。」

弥吉は、震えた。が、つぎの瞬間には、児太郎は、大きな弥吉のからだを羽掻い責めに抱きすくめ、馬刺剣は、その×××××××られた。弥吉が、小さい叫び声をあげたときには、児太郎は、馬刺剣を拭きながら立っていた。

弥吉は、つッ伏していたが、控え部屋へ手当をしに立って行った。