Classiques japonais avec furigana
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からすのうたうたい
からすの唄うたい
小川 未明
Lisez からすの唄うたい (からすのうたうたい) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 709 caractères · 12 écrans
子供らが、あめを買ってくれると、おじいさんは、チャルメラを取って、青い空を仰ぎながら、高らかに吹き鳴らしました。からすは、その音といっしょに待っていましたといわぬばかりに、
「あめの中から、キンタさんと、オツタさんと飛び出たよ。」という唄を、頭を上下に振りながら歌いだしたのであります。
みんなは、おもしろがって、笑いました。
これを見たり、聞いたりしていた、一人の男が、おじいさんに向かって、
「からすに、これほど芸を仕込むのは容易なことじゃない。もっとにぎやかな都へ持っていったら、どんなに金もうけができるかしれない。」といいました。
おじいさんは、この男のいったことをほんとうと信じました。どうかして、都へいってみたいものだ、そんなにたくさんの金をもうけなくとも、にぎやかなところを見てきたいものだと思いました。
おじいさんは、からすをつれて、とうとう都をさして旅立ちました。幾日かの後には、おじいさんの姿は、にぎやかな、華やかな、都の中に見いだされたのであります。
おじいさんの粗末な屋台は、大きなにぎやかな街の中では、すこしも目だちませんでした。だれも、青や、赤や、黄の小旗に目をとめるものもなかったのです。