Classiques japonais avec furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lisez ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 164 113 caractères · 332 écrans
「何うして?」
「僕の紋がついていたから買って来て使っていると或日友達が来て、君、是は仏様の茶碗だってさ」
「あれがかい? 然う聞かないと買うところだった。団君、あの虎はどうだろう? 田口君が喜びそうだぜ」
「いけない/\、あんな大きな重いものは」
と団さんは例によって荷を恐れた。
登りつめて本堂に着くと、
「これが所謂清水の舞台だよ。町が大略見えるだろう?」
と柴さんが紹介した。
「成程高い。一寸飛び下りる決心はつかないね」
とお父さんが言った。
「これから桃山の血天井に大仏に三十三間堂か。大仏の鐘は坊ちゃんもお嬢さんも御存知でしょうが、国家安康で家康が因縁をつけた代物ですよ。京都にいると始終斯ういうお相手を勤めるから案内の順序をすっかり覚えてしまう。さあ、お上りさん、ソロ/\出掛けましょう」
と柴さんが促した。
三十三間堂では薄闇の中に金色燦爛として何列にも立ち並んでいる千手観音の数に驚いた。
「随分いるね。しかし千頭は掛値だろう」
と三輪さんが呟いた。
「千体だよ。馬じゃあるまいし」
と柴さんが訂正した。
「千手観音といっても手はそんなにないわ」
と田鶴子さんが念の為めに勘定して見たら四十二本あった。