Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

すみだがわ

すみだ川・新橋夜話 他一篇

永井 荷風

Lisez すみだ川・新橋夜話 他一篇 (すみだがわ) de 永井 荷風 (ながいかふう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 44 378 caractères · 88 écrans

Aozora Bunko

長吉はいつも忍会の恋人が経験するさまざまの懸念と待ちあぐむ心のいらだちの外に、何とも知れぬ一種の悲哀を感じた。お糸と自分との行末……行末というよりも今夜会って後の明日はどうなるのであろう。お糸は今夜兼てから話のしてある葭町の芸者屋まで出掛けて相談をして来るという事で、その道中をば二人一緒に話しながら歩こうと約束したのである。お糸がいよいよ芸者になってしまえばこれまでのように毎日逢う事ができなくなるのみならず、それが万事の終りであるらしく思われてならない。自分の知らない如何にも遠い国へと再び帰る事なく去ってしまうような気がしてならないのだ。今夜のお月様は忘れられない。一生に二度見られない月だなアと長吉はしみじみ思った。あらゆる記憶の数々が電光のように閃く。最初地方町の小学校へ行く頃は毎日のように喧嘩して遊んだ。やがては皆なから近所の板塀や土蔵の壁に相々傘をかかれて囃された。小梅の伯父さんにつれられて奥山の見世物を見に行ったり池の鯉に麩をやったりした。

三社祭の折お糸は或年踊屋台へ出て道成寺を踊った。町内一同で毎年汐干狩に行く船の上でもお糸はよく踊った。