Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちゃん

ちゃん

山本 周五郎

Lisez ちゃん de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 22 377 caractères · 45 écrans

Aozora Bunko

お直はわなわなとふるえていて、すぐには言葉が出なかった。

「そう、――」とやがてお直がうなずいた、「そうなの」とお直は歯のあいだから云った、「そうして、お蝶さんといっしょになるつもりね」

重吉は息を止めてお直を見た。

「おめえ」と云って、彼は息を深く吸い、静かに長く、吐きだした、「そんなことじゃねえ、お蝶なんてなんの関係もありゃあしねえ、おれがいちゃあみんなのためにならねえっていうんだ」

「なにがみんなのためにならないの」

「いま云ったじゃあねえか」重吉はじれたように力をいれて云った、「おらあ、だめな人間なんだ、職人の意地だなんて、口では幅なことを云ってる、むろん意地もなかあねえが、おれだって人間の情くらいもってる、てめえの女房子に苦労させてえわけじゃねえ、できるんなら当世向きの仕事をして、おめえや子供たちに楽をさせてやりてえんだ、そう思ってやってみたけれども、幾たびやってみてもできねえ、いざやってみるとどうしてもいけねえ、どう自分をだましても、どうにもそういう仕事ができねえんだ」

「できないものをしようがないじゃないの」

「それで済むか」と重吉が遮った、「このあいだ金六町にも云われた、時勢を考えろ、いまのままじゃあ、かみさんや子供たちが可哀そうだって、云われるまでもねえ、てめえでよく知ってた、けれどもそう云われて