Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちょうとどとう

ちょうと怒濤

小川 未明

Lisez ちょうと怒濤 (ちょうとどとう) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 4 746 caractères · 10 écrans

Aozora Bunko

「またお目にかかります。」といって、どこへともなく飛び去ってしまいました。

その後で、美しいちょうは、独り物思いに沈みました。ちょうは、人間の造った町にいってみたくなったのです。「人間は、美しいものはなんでも好きだというから、きっと、自分も好きにちがいない。好きなものは、たとえ捕らえても、命を取るようなことはしないだろう。そして、かえって、愛してくれるにちがいない。」と、ちょうは思ったのであります。

ちょうは、いつまでも、この野原の中を、あちらこちらと飛んでいることに飽きてしまいました。そして、ぜひ一度、だれでもいってみたいと思う町にいって、いろいろな珍しい花を見てこようと思いました。

ある日、ちょうは、いつか、みつばちのいったことをも忘れて、野原を離れて、あちらの空へ独りで飛んでゆきました。これは、いい天気の日で、空の色は、四方一帯に晴れていました。しばらく旅をしたと思うと、ちょうは、はるか目の下に黒い屋根の固まった町を見たのであります。

「美しい花のあるというのは、この町か。」と、ちょうは思いました。

しかし、ちょうはどこへ降りたらいちばん安全だろうと、しばらく空中に迷っていました。