Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
つばくろ
つばくろ
山本 周五郎
Lisez つばくろ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 987 caractères · 44 écrans
――この娘をみせるために呼んだのだな。
高雄はすぐにそう察した。雪乃は五尺二寸ほどあるゆったりした躯つきで、立ち居のおちついた、口のききかたなども暢びりした娘であった。吉良の妻女にすすめられると、すなおに盃も受け、吉良や兄が話しかけると羞かんだりしないで、ごく自然におっとりと受け答えをした。
「そろそろお手並を聞かして貰おうじゃないか」
少し酒がまわったとき吉良がそう云い、妻女が召使いの者と琴を運んで来た。
「雪乃さんは琴では教授の腕があるんだよ」
吉良が高雄にこう云った。すると雪乃はほのぼのとした笑い顔で、「教授にもいろいろございますわね」と吉良の妻女に向って云った、「――わたくしのは、こう弾いてはいけませんという教授、……父も兄も酒が醒めると申しますわ」
「そのとおりなんですよ、聴いてみればわかります」
宮田慎吾が高雄にそう云った。
「家では酔醒しと折紙が付いているんです」
高雄は黙って苦笑していた。
彼にはまだ縁談などを受ける気は少しもなかった。それで娘の気持を傷つけないように、つとめてその座の空気から自分をそらすようにしていた。……雪乃の弾いたのは「老松」