Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なつかしまれたひと

なつかしまれた人

小川 未明

Lisez なつかしまれた人 (なつかしまれたひと) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 5 245 caractères · 11 écrans

Aozora Bunko

「せっかくそういって、迎えにきてくれたのだから、どうしても帰らなければなるまい。俺はまだ、もうすこしくらいはここにいて、働いていたいのだけれど……。」と、独り言のようにもらしていました。

おじいさんは、新しい着物にきかえて、自分のいままで身につけていた半纒や、股引きや、破れた帽子をひとまとめにして、そばにあった、貨物自動車の荷の上に乗せておきました。

「さあ、おじいさん、仕度がすんだら、すぐに出かけましょう。」と、息子はいいました。

おじいさんは、そこに居合わせた、仲間に別れを告げました。すると、その人たちは、

「おじいさん、あんまり急じゃないか。名残惜しいな。しかし、めでたいことで、なによりけっこうだ。無事に暮らさっしゃい。」といいました。

「さよなら。」

「達者で暮らさっしゃい。」

仲間は、口々にいって、おじいさんの出てゆく姿を名残惜しそうに見送っていました。それから、みんなは、また、自分たちの仕事にとりかかって忙しそうに働いていました。

このとき、一台の貨物自動車が、会社の門から出て、町を過ぎ、ある田舎道にさしかかったのであります。車の上には、世帯道具がうずたかく積まれていました。