Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はたしじょう

はたし状

山本 周五郎

Lisez はたし状 (はたしじょう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 19 525 caractères · 39 écrans

Aozora Bunko

意味があったわけである。

父には母から話して貰った。父は渋い顔をしたそうである。ほかに縁談もあったらしい。また和田軍兵衛は母の兄で、しのと第二とは従兄妹に当る関係から、血が重なりすぎるとも云ったが、結局、それほど熱心なら、と折れて呉れたということであった。

和田へも母がいった。江戸へ立つ日が迫っているので、正式の儀礼はあとのことにし、内輪で話だけ定めようということだった。もちろん和田に異存はなく、出立する二日まえに内祝の盃を交わした。第二は藤島英之助と八木千久馬を呼びたかった。しかし二人だけ特に招くというのは穏当でない。父も母もそう反対し、両家の親たちだけ列席して、ほんのかたちだけの盃をした。……そのときのしのは美しかった。縹緻や姿は妹のみよのほうがたちまさっている、姉のしのは背丈も低いほうだし、胸や腰のあたりも細く、顔つきなどにどこかしら育ちきらないような感じがあった。けれどもその日は髪かたちや化粧のせいだろうか、――もちろん正装ではなかったが、――それとも婚約の盃をするという気持の張りのためか、いつもの子供っぽさはなく、表情や身振りなど、ちょっと嬌めかしいくらい冴えた美しさにあふれていた。