Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふしぎくにたんけん

ふしぎ国探検

海野 十三

Lisez ふしぎ国探検 (ふしぎくにたんけん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 59 118 caractères · 120 écrans

Aozora Bunko

「ああ、いい匂いだ。うまいぞ、このパイ缶は。……おや」

東助が、さっと顔色をかえた。

「どうなすったの、三等機関士さん」

「からだが急にふわっと軽くなった。あんたはどう。そう感じない」

「あらッ、へんよ。あたしも、からだがふわっと軽くなりました。どうしたんでしょうか」

「いよいよ、おいでなすったんだ」

「えっ、何がおいでなすったのですの」

「人工重力装置が故障になったにちがいない、重力がだんだん消えていく。あッからだが浮きあがってくる」

「あら、まあ。どうしましょう」

「なあに心配することはない。大丈夫。ただ、いろんなものが動きだすからね。……あッ、ほら、缶詰の中からパイナップルの輪切になったのが、ぞろぞろと外へせりだしてきた」

そのとおりだ。缶詰の外へ、黄色いパイナップルの輪切になったのが、まるで生き物のように、ぞろぞろとはいだしてきたのである。

「あれッ。パイナップルのお化け!」

と、ウェイトレスがびっくりして、とびあがった。すると彼女のからだは、すうっと天井の方へのぼっていった。足で床をけったので、重力がきいていないから、かるがるとからだが浮きあがったのである。