Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆうれいかしや

ゆうれい貸屋

山本 周五郎

Lisez ゆうれい貸屋 (ゆうれいかしや) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 320 caractères · 42 écrans

Aozora Bunko

姐さんのゆう女は、こう云ったが、

「いいわ、今夜のところはあたしがなんとかするわ」

「なんとかって、どうかなるのか」

「亭主になるかもしれない人のためだもの、あたしだって実のあるところをみせたいじゃないの、ちょっと待ってらっしゃい」ゆう女はすうっと立った、

「いまなにか持って来てあげるから、寝ちゃっちゃだめよ、起きてるのよ」

そして上り框のほうへいったと思うと、障子の隙間から煙のように出ていった。弥六は気のぬけたような顔で、なにか口の中で呟いていたが、やがてふっと眉毛へ唾をつけた。

「夢でなけれあ狐か狸に違えねえ、……だが京橋のまん中に狐や狸のいるわけあねえし、……すると夢かな」

独り言を云っていると、表の戸の外で女の声がした。

「ちょいとあんた、すまないけれど戸をあけて頂戴、持ってる物があるのよ」

弥六は返辞をして、もういちど眉毛へたっぷり唾をつけて、それから戸をあけに立っていった。姐さん幽霊は岡持を提げて、ああ重かった、などと云いながら上へあがる。弥六はうしろから尻尾のないことを慥かめ、そうしてともかくも元の所へ坐った。

「冷めてるけどしようがないわね、急のまにあわせだからがまんして、明日の晩はもっと御馳走するわ」