Classiques japonais avec furigana
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わがまち
わが町
織田 作之助
Lisez わが町 (わがまち) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 93 840 caractères · 186 écrans
「居りまっせエ、へえ。居りまっせ」
と、両手をあげてどなった。
頓狂な声だったので、どっと笑い声があがり、途端におどろいて泣きだす子供もあった。
さすがに他吉は顔から火が出て、よその子は皆しっかりしているのに、この子はこの儘育ってどうなるかと、がっくり肩の力が抜けた。
5
入学式の日は祖父が附添い故、誰にも虐められずに済んだが、翌日からもう君枝は、親なし子だと言われて、泣いて帰った。
けれど、他吉は俥をひいて出ていて居ず、留守中ひとりで食べられるようにと、朝出しなに他吉が据えて置いた膳のふきんを取って、がらんとした家の中で、こそこそ一人しょんぼり食べ、共同水道場へ水をのみに行って、水道の口に舌をあてながら、ひょいと見ると、路地の表通りで、
「中の中の小坊さん
なんぜエ背が低い
親の逮夜(たいや)に魚(とと)食うて
それでエ背が低い」
そして、ぐるぐる廻ってひょいとかがみ、
「うしろーに居るのは、だアれ?」
女の子が遊んでいた。
君枝はちょこちょこ駈け寄って行き、
「わて他あやんとこの君ちゃんや。寄せてんか(仲間に入れてんかの意)」
と、頼んで仲間に入れて貰ったが、子供たちの名に馴染がなくて、うしろに居るのは誰とはよう当てず、