Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

キャラコさん

キャラコさん

久生 十蘭

Lisez キャラコさん de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 444 caractères · 30 écrans

Aozora Bunko

古い旗本の家で、ずっと濶達なくらしをして来たせいで、六十を越えたこの年になっても、相変らず、派手で大まかで、元気いっぱいに、男のような口調でものをいう。

キャラコさんは、小さな時から、気さくで太っ腹な、この大叔母がだいすきだった。

浜子夫人のほうも、寛大で謙譲で、そのくせ、どこは硬骨のあるこのキャラコさんが大々のひいきで、進級祝いなどには、あッと眼を見はるような豪勢な祝品をかつぎ込んだりする。

いったん、キャラコさんのことになると、すっかり夢中になって、とろとろととろけてしまう。自慢で自慢でしようがなくて、行く先々で、精いっぱいに吹聴する。

「うちの馬鹿どもとちがって、剛子はほんとうにりっぱな娘です。あたしゃ、ほんとうに日本一だくらいに思っているんだ。夫人さん、あなたの前だけど……」

そのひとの家へ、今日自分が、何をしに来たかとかんがえると、キャラコさんは、すこし情けなくなる。

留守でさえあってくれたら、多少、良心の呵責が軽くてすんだろうに、まるで舐めずりたいというように、ニコニコとじぶんを眺めている慈愛深い母堂の眼に出逢うと、手も足も出ないような気持になる。