Classiques japonais avec furigana
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シェイクスピアのきょうり
シェイクスピアの郷里
野上 豊一郎
Lisez シェイクスピアの郷里 (シェイクスピアのきょうり) de 野上 豊一郎 (のがみとよいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 656 caractères · 26 écrans
その家は十五世紀にクロプトンの建てたもので、それをシェイクスピアの好みで模様替えしたのだから、もし今日まで保存されていたら非常に興味あるものに相違ない。本宅の外に、納屋二棟、庭園二つ、果樹園二つを包容したといわれるだけあって、大きな屋敷である。その庭園にはシェイクスピアが植えた桑の木があったが、十八世紀の中頃、当時その屋敷はガストレルという牧師のものになっていて、シェイクスピアの名声が世間に漸く高まった頃で、遠近から見物人が押しかけて来てうるさいというので、癇癪持ちの牧師はその木を伐り倒してしまった。「おれの屋敷に生えた木が一本ある。それを伐り倒して使いたいのだ。近いうちに倒さねばならぬ。」(Timon of Athens)。そんなことを書いたシェイクスピアは百五十年以前に癇癪坊主にとんでもないことを教えたようなものだった。ジョンソン博士はそれを憤慨して、ゴート人の蛮行だと非難したが、そのくせ、婦人尊敬の癖を持っていた博士はリッチフィールドで牧師夫人と会食した時にはその共犯者に対して一言も非難の言葉を浴びせなかった。ウォシントン・アーヴィングがストラトフォードで逢った寺男は、もと大工をしていた男で、その仲間に例の木を伐り倒したのを自慢にしてる老人があった。