Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ジロリのおんな

ジロリの女

坂口 安吾

Lisez ジロリの女 (ジロリのおんな) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 597 caractères · 102 écrans

Aozora Bunko

私自身が昔から人をジロリと見る癖があったというが、そういうジロリの意識の苦しさが、つまり今では私のノベツの時間のような、現実というものにたゞ物的に即している苦しさ冷めたさで、心というものが、物でしかないようで、それが手ざわりであるような自覚についての切なさであった。

それはまさしく不惑なのである。惑うべからざる切実な現実感覚なのである。

私は自分の子供でも、やっぱり、ジロリとみる。そして、それが、私の心の全部であるということが、ハッキリとわかった。むろん女房に対してもジロリであり、金龍に対しては、これは昔からジロリ対ジロリによって終始している関係であった。すべてがジロリであった。そのほかには、何もない。そういうことがハッキリしてきた。この発見は、せつない発見であった。発見というものではない、それが現実の全部であるという切実な知覚であった。

日本は負けた。サンタンたる負け景色であるが、私の方は、それどころじゃない。もっとサンタンたるもので、まるでもう、心には一枚のフトンはおろか、ムシロもなく、吹きさらしだ。

私はインチキ新聞の社長であった。インチキといっても恐カツなどやるわけじゃない。