Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ズラかったしんきち
ズラかった信吉
宮本 百合子
Lisez ズラかった信吉 (ズラかったしんきち) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 54 656 caractères · 110 écrans
「一枚五ルーブリさ。毎月払いこみゃいいんだヨ。うちの工場、フトムスキー工場と社会主義競争をやってるんだ」
名と予約金高が書いてあるんだが、どれも二十ルーブリ、二十五ルーブリ、多いのんなると四十ルーブリなんてのがあって、五ルーブリなんぞと書いてあるのはない。
「――お前、なんなんだ?」
「俺?」
金髪を額へたらして、女の子みたいにふっくりした頬っぺたのピオニェールは、クルッとした眼で信吉を見あげた。
「工場学校の、『五ヵ年計画公債突撃隊』だヨ」
「鋤」附属の工場学校では、四年制の小学を出た男の子や女の子が三十人ばかり技術養成をうけている。
「……お前いくらって書く? 二十ルーブリ?」
「やめとこう」
信吉は紙をピオニェールにかえした。
「なぜだい?」
びっくりした様子で、信吉を見た。
「みんな書いたんだヨ」
「俺あ、ここへ来てまだ二週間ぐれえにしかならね。新米だ。もういろんなのに書いた。だから、いいんだ」
つい三四日前のことだ。職場のコムソモーレツ、ヤーシャがやって来て、オイ、国防飛行化学協会の会員になりな、と云った。工場の者は大抵会員になってるって云ったから信吉も入ることにした。