Classiques japonais avec furigana
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『ぐうぞうさいこう』じょげん
ゼエレン・キェルケゴオル
和辻 哲郎
Lisez ゼエレン・キェルケゴオル (『ぐうぞうさいこう』じょげん) de 和辻 哲郎 (わつじてつろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 101 567 caractères · 212 écrans
社会主義の叫喚はたちまち響きわたる。「わが細き生命の綱を哀れめ、安全を保する太き綱を与えよ」と叫ぶ。冷ややけき世人は前世の因と説き運命と解き平然として哀れなる労働者を見下す。惨酷である。咫尺を解かぬ暗夜にこれこそとすがりしこの綱のかく弱き者とは知らなかった。危うしと悟る瞬間救いを叫ぶは自然である。彼らを危うしと見ながら悠々とエジプトの葉巻咽草を吹かすは逆自然である、悪逆である、さらに無道の極みである。
「絶望」に面して立つ雄々しき労働者は無情なる世人を見て憤怒の念を起こす。綱の切れるはかまわない。ただかの冷ややけき笑いを唇辺に漂わす人の頭に猛烈なる爆烈弾を投げたい。かの嘲笑に報いんためにはあえて数千の兄弟の血を賭する、吾人の憤怒は血に喝く。「人生は虚無、ただこの怒りあるのみ、来たれ兄弟、虚無なる人生に何の執着ぞ。」虚栄と獣性に充ちたる貴族のため霊を地に委し、さらに生命の危険を覚ゆる時、仏国の革命は声を一つにして起こった。憤怒は血を見て快哉を叫ぶ。ここに人生は華麗なる波紋を画き出した、執着の反動は恐ろしきものである。
憤怒があり哀願があるのは「自己」