Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ドグラ・マグラ

ドグラ・マグラ

夢野 久作

Lisez ドグラ・マグラ de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 424 847 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

虹汀何とか思ひけむ。奪ひ持ちたる刀を投げ棄て、竹杖軽げに右手に取り直し、血に渇したる喜三郎の兇刃に接して一糸一髪を緩めず放たず、冷々水の如く機先を制し去り、切々氷霜の如く機後を圧し来るに、音に聞えし喜三郎の業物も、大盤石に挟まれたるが如く、ひたすらに気息を張つて唖唖切歯するのみ。虹汀之を見て莞爾と打ち笑みつ。如何に喜三郎ぬし。早や悟り給ひしか。弥陀の利剣とは此の竹杖の心ぞ。不動の繋縛とは此の親切の呼吸ぞや。たとひ百練千練の精妙なりとも、虚実生死の境を出でざる剣は悟道一片の竹杖にも劣る。眼前の不可思議此の如し、疑はしくは其刀を棄て、悪心を飜して仏道に入り、念々に疑はず、刻々に迷はざる濶達自在の境界に入り給へ。然らずは一殺多生の理に任せ、御身を斬つて両段となし、唐津藩当面の不祥を除かむ。されば今こそは生死断末魔の境ぞ。地獄天上の分るゝ刹那ぞ。如何に/\と詰め寄れば、さしもに剛気無敵の喜三郎も、顔色青褪め眼血走り、白汗を流して喘ぐばかりなりしが、流石に積年の業力尽きずやありけむ。又は一点の機微に転身をやしたりけむ、忽然衝天の勇を奮ひ起して大刀を上段真向に振り冠り、精鋭一呵、電光の如く斬り込み来るを飜りと避けつゝ礑と打つ。