Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
Lisez フレップ・トリップ de 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 698 caractères · 293 écrans
「居る、居る、パンクしとる。先生、車輛会社が居りますたい。早うござり。」
成程、車輛会社は、三つ四つ並べた食卓の、とある隅っこと後ろの白ペンキの壁とにもたれて、ぐにゃりと、全くのところパンクしている。
「どうした。Sさん。」
「ううむ、どもならん。」
「浪の音、ソリャ、どっこい、浪の音ウか。どんこつ、おいか。」
「ううむ、お恨み申すじゃよ。」
「はっはっはっ、P公はどげんどんしたかな。P公。」
向うっ側の食卓の一つに、白服の詰襟のボーイ連、P・Q・Rが腰かけたままの突っ伏し姿で、どれもが一同にひっそりと、声ひとつない。
三等の食堂は一段上になっているので、下の雑居室は真上からそのまま瞰望せるのである。
「おおい、起きろ。や、起きとんな。しめた。先生が来た。さあ起きた。」
と、また、
「医専、慶応、早稲田ァ、二高、日本歯科、青年団、写真班、鹿児島ァ起きろ。」
と、起きた起きた。二等よりもより雑然たる諸相の中から、湧き出る、溢れ出る、転がり出る、飛び出る、それらの如く、蠢々として、哀々として、莞爾として、突兀として、二人三人五人の青年たちがむくりむくりと起き上って来た。