Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ヨブきこうえん

ヨブ記講演

内村 鑑三

Lisez ヨブ記講演 (ヨブきこうえん) de 内村 鑑三 (うちむらかんぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 92 828 caractères · 185 écrans

Aozora Bunko

◯今第十章全部を心に置きて考うるにヨブは義の神に対して愛の神を求めているのである。八節―十二節において彼が神の愛護を述べたとき、彼の心に愛の神は曙の光を発し初めたのである。神は義たるに止まらずまた愛なりとの観念が、この時彼の悩める心に光明として臨み初めたのである。この曙光が発展して真昼の輝きとならば、神の愛は悉く解り、来世の希望は手に取る如く鮮かとなるのである。しかしながらこれは急速に発展すべきものではない。ちらと輝いた曙光は一まず消えてヨブはまた元の哭きに入ったのである。さわれ曙光はたしかに現われたのである。これ見逃すべからざる点である。

◯神を義と見るは不充分である。ためにヨブは解決点を得ないのである。故に彼の神観は是非とも一転化を経ねばならぬ。第一の神のほかに第二の神を認めねばならぬ。義なる神のほかに愛なる神を認めねばならぬ。そしてヨブは十章において愛なる神を認め始めたのである。神を義とのみ見る時人の心は平安を得ない。罪を罰し悪をただし規律を維持するをのみ神の属性と見做す時、人はわが罪の報を怖れて平安を得ない。この時キリストを通して愛の神を知るに至れば、神観一転化を経て赦免の恩恵を実感し以て光明に入るのである。