Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ウィタ・セクスアリス
ヰタ・セクスアリス
Lisez ヰタ・セクスアリス (ウィタ・セクスアリス) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 58 941 caractères · 119 écrans
お玉とでも云うのであろう。席にいただけのお酌が皆立って、笑談半分に踊っている。誰も見るものはない。杯を投げさせて受け取っているものがある。お酌の間へ飛び込んで踊るものがある。置いてある三味線を踏まれそうになって、慌てて退ける芸者がある。さっき僕にけんつくを食わせた芸者はねえさん株と見えて、頻りに大声を出して駈け廻って世話を焼いている。
僕の左二三人目に児島がすわっている。彼はぼんやりしている。僕の醒覚前の態度と余り変っていないようだ。その前に一人の芸者がいる。締った体の権衡が整っていて、顔も美しい。若し眼窩の縁を際立たせたら、西洋の絵で見る Vesta のようになるだろう。初め膳を持って出て配った時から、僕の注意を惹いた女である。傍輩に小幾さんと呼ばれたのまで、僕の耳に留まったのである。その小幾が頻りに児島に話し掛けている。児島は不精々々に返詞をしている。聞くともなしに、対話が僕の耳に這入る。
「あなた何が一番お好」
「橘飩が旨い」
真面目な返詞である。生年二十三歳の堂々たる美丈夫の返詞としては、不思議ではないか。今日の謝恩会に出る卒業生の中には、捜してもこんなのがいないだけは慥である。