Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひとつみのきもの
一つ身の着物
壺井 栄
Lisez 一つ身の着物 (ひとつみのきもの) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 453 caractères · 11 écrans
晴れた秋空の下では、その顔色は余計に黄色く、くろずんで見える。ゆきつく先も知らず、流れる水のように柔順なその姿のどこに生後一年の溌剌さが宿っているのだろうか。
「あたら男の子よ。ほしくてほしくてならない人もあるだろうに、ただ一片の義理と不憫さの中で育つなんて、可哀そうよ。」
私の馬鹿正直さは、この子を可愛いとも、可愛らしいともいえなかった。
「今に可愛くなるよ。よちよち歩き出したり、片言をいい出したりするようになれば、親子の情なんて自然に湧いてくるさ。」
「それはそうよ。私が辛がってるのは今の気持なの。この出発が哀しいのよ。愛情の中に迎えられていないということ。私なんて、ずい分薄情なんだわ。」
私は涙ぐんでいた。
「正直なんだろ。」
夫がとりなすようにいう。
「どうだかね。とにかく嘘でない気持なのよ。私、この子を可愛いとはまだ思えないんだもの。――でも正子で助かるわ。正子は無条件らしいから。それでかんべんしてもらおう。」
「俺たちだって、何も条件なんかないぜ。」
「あ、そうだわ。そうね。正子じゃないけど、うちに生れたと思えばそれでいいんだわ。たとえ憎くたってそれでいいんだから。