Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひとつぼかん
一坪館
海野 十三
Lisez 一坪館 (ひとつぼかん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 27 902 caractères · 56 écrans
「地上が十二階だとさ。地階が五階あるから、これもあわせると十七階だあね」
「ほう、すごいすごい。むかし浅草に十二階の塔があったがね、これは最新式の十二階だ。しかし、なんだかあぶないね、頭でっかちだからね」
「ところが、あれで安定度も強度もいいんだそうだ。ちゃんと試験がすんで、大丈夫だと折紙つきなんだ」
「よく君は、知っているね」
「昨日あの上までのぼったのさ。十二階に、今いったようなことの証明書や設計図面などが並べてあるんだ。君もひとつ、てっぺんまでのぼってみたまえ」
「のぼっても、いいのかい」
「いいとも。各階とも全部店なんだ。ただ十二階だけは展覧会場に今つかっているがね」
「そうか。じゃあ今からのぼってみよう。早くのぼっておかないと、時代おくれになる」
十二階の一坪館は、たちまち、東京の大人気ものとなった。したがって各階の店は売れること売れること、みんなほくほくだ。
この建物の持主である源一と来たら、えびすさまみたいに、一日中笑顔を見せつづけている。
犬山画伯も大よろこび、註文の絵の表装が間にあわないというさわぎだ。
矢口家のおかみさんは、源一に、とうとうときふせられて、一階に再び煙草店を出した。