Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いっすんぼうし

一寸法師

江戸川 乱歩

Lisez 一寸法師 (いっすんぼうし) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 96 475 caractères · 194 écrans

Aozora Bunko

明智は隅田堤での一部始終をかいつまんで話した、「これは山野夫人の不思議な行動から、私も早く気づいてはいたのです。しかし貞淑な夫人の数々の人知れぬ心遣いは、夫人には誠にお気の毒な訳ですが、全く無駄であったのです。山野氏は決して実子殺しの罪人ではありません」

驚くべきは、明智はそうして悉くの嫌疑者を、片っぱしから否定してしまった。

「併し、夫人が山野氏が過って実子を殺したものと信じたのは、決して無理ではなかったのです」明智が続けた。「夫と妻の間にそんな誤解が生じるというのは、一寸考えると変な様ですが、山野氏が人一倍厳格な性質であること、夫人との間柄が一種特別の、例えば昔流の主従の様な関係にあったこと、それから、今度の事件に対する山野氏の不思議な立場が、二人の間に妙な疎隔を生じたことなども、この誤解の原因であったに相違ありません。凡ての事情が偶然にも山野氏を指さしている様に見えたのです。第一事件の当夜山野氏は洋館の方で夜更しをしました。運転手の蕗屋を追かけて行って多額の金円を与えました。そこから帰ると神経性の発熱に襲われ、事件が発展するにつれて彼の病気は重くなって行きました。