Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひとふさのぶどう

一房の葡萄

有島 武郎

Lisez 一房の葡萄 (ひとふさのぶどう) de 有島 武郎 (ありしまたけお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 6 337 caractères · 13 écrans

Aozora Bunko

僕の体はひとりでにぶるぶる震えて、眼の前が真暗になるようでした。いいお天気なのに、みんな休時間を面白そうに遊び廻っているのに、僕だけは本当に心からしおれてしまいました。あんなことをなぜしてしまったんだろう。取りかえしのつかないことになってしまった。もう僕は駄目だ。そんなに思うと弱虫だった僕は淋しく悲しくなって来て、しくしくと泣き出してしまいました。

「泣いておどかしたって駄目だよ。」とよく出来る大きな子が馬鹿にするような憎みきったような声で言って、動くまいとする僕をみんなで寄ってたかって二階に引張って行こうとしました。僕は出来るだけ行くまいとしたけれどもとうとう力まかせに引きずられて階子段を登らせられてしまいました。そこに僕の好きな受持ちの先生の部屋があるのです。

やがてその部屋の戸をジムがノックしました。ノックするとは這入ってもいいかと戸をたたくことなのです。中からはやさしく「お這入り」という先生の声が聞えました。僕はその部屋に這入る時ほどいやだと思ったことはまたとありません。

何か書きものをしていた先生はどやどやと這入って来た僕達を見ると、少し驚いたようでした。