Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いっぽんのぎんのはり

一本の銀の針

小川 未明

Lisez 一本の銀の針 (いっぽんのぎんのはり) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 687 caractères · 10 écrans

Aozora Bunko

「どうかして、兄さんが無事に、出ていって帰ってこられるように。」と、祈ったのであります。

その日も、妹は、兄のことを心配しながら道を歩いてくると、さびしいところに小川が流れていて、そこに、狭い橋がかかっており、一人のおばあさんが、その橋を渡ることができずにこまっていました。

だれも、人が通らなかったので、だいぶ長い間ここに、こうしておばあさんは立っているものと思われたのであります。

妹は、そのおばあさんを見ると気の毒になりました。自分がどうかして手でも引いて渡らせてあげようと、そばへいってみますと、おばあさんは盲目でありました。

妹は、びっくりしました。こんな盲目がどうして、このあたりまで一人でやってこられたろうかと思われました。

「どんなにか、おばあさん、お困りでしたでしょう。私が手を引いてあげます。」と、妹はいいました。

すると、盲目のおばあさんは、

「どうかおぶって、渡しておくれ。」と、それがあたりまえであるというような調子で答えたのです。

妹は、ずいぶん横着なおばあさんだと心に思いました。また自分がおぶっては、あぶなくて渡られないからでした。