Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まんのし

万の死

小川 未明

Lisez 万の死 (まんのし) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 4 457 caractères · 9 écrans

Aozora Bunko

」と、母は、またつづけて、

「しかし、金持ちにはかなわないんだね。仕事をさせてもらわなければならぬし、いつしかぺこぺこ頭を下げていくようになったよ。」

「問屋って、あの町の袋物屋ですか。大きい店なのに、そんな金がないわけでなし、どうしてだろうな。」と、万が聞きました。

「どうして。大金持ちだというけれど、もとは、みんな貧乏な人たちをできるだけ安く働かして、もうけた金なのだから、考えれば、私どもは、ちっともうらやましいことはないのさ。」と、母親は、針を燈火に近づけて、指をはたらかしながら、いいました。このとき、万の目には、涙が光っていました。

その後、万は、いくたびも町へ出て、袋物屋の前を通りました。そのたびに、ここの家だなと、思って、中をのぞきました。たいてい、客が入っていてなにか見ていました。そして、めったに主人の顔を見なかったが、あるとき、四角な顔をした、それらしい男が、おうへいな言葉つきで、人と話をしていました。よく注意すると、昼間から酒を飲んだとみえて、いい顔色をしていました。相手を小ばかにするのは、やはり、こちらがなにか頼んでいるからでしょう。