Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さんねんめ
三年目
山本 周五郎
Lisez 三年目 (さんねんめ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 214 caractères · 22 écrans
友吉は二三杯呷りつけた。……びしょびしょと小歇みもなく降る雨の音が、ささくれだった神経にいらいらと響く。
「二人はどこにいますって?」
友吉が突掛るように訊いた。
「よくは知らねえが深川のほうで見かけた者があるってえ話だ、さすがに大川のこっちにゃ住めなかったんだろう、……自然うちの建場にゃあ角は来ねえから」
「若棟梁、酔ってもようござんすか」
「よかったらどこかへ繰込もう」
「いえそれには及びません」
友吉の眼は粘るような光を帯びていた。
茅場町の山崎屋という宿の二階で、友吉はその翌る朝を迎えた。……仁太郎は自分の家へ草鞋を脱げと勧めた。そうすれば堀一家の兄哥分として今後の面倒をみようと云う、だが友吉は断って別れた、先のことなんかどうなろうとかまわない気持だった。
久しく呑まなかったところへ深酒で、頭の芯が割れるように痛かった。運ばれた飯には手をつける気もなく、窓からぼんやり、今日も降り続く雨の街を見ていると、やはり考えは一つことに落ちていった。
――そんなはずあねえ。
いくら考えても信じられなかった、信じられない後から、しかし疑いは執念く湧きあがってくる、次から次へと色々な場面が空想される、それはまったく身の震える空想だった。