Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みうらろうじんむかしばなし

三浦老人昔話

岡本 綺堂

Lisez 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 113 637 caractères · 224 écrans

Aozora Bunko

女の身として、まして武家の女の身として、かような猥な書物を手にするなどとは、呆れ返った奴だ。」

さん/″\叱り付けた上で、高松さんは弟に云いつけて、その写本全部を庭さきで焼き捨てさせました。お近さんが丹精した「春色梅ごよみ」十二冊は、炎天の下で白い灰になってしまったのです。お近さんは縁側に手をついたまゝで黙っていましたが、それがみんな灰になってゆくのを見たときには、涙をほろ/\とこぼしたそうです。それを横眼に睨んで、お父さんは又叱りました。

「なにが悲しい。なにを泣く。たわけた奴め。」

阿母さんはさすがに女で、なんだか娘がいじらしいようにも思われて来たのですが、問題が問題ですから何とも取りなす術もない。その場は先ずそれで納まったのですが、高松さんは苦り切っていて、その日一日は殆ど誰とも口をきかない。お近さんは自分の部屋に這入って泣いている。今日の詞で云えば、一家は暗い空気に包まれているとでもいう形で、その日も暮れてしまいました。

その夜なかの事です。昼間の一件でむしゃくしゃするのと、今夜は悪く蒸暑いのとで、高松さんは夜のふけるまで眠られずにいると、裏口の雨戸をこじ明けるような音がきこえたので、もしや賊でも這入ったのかと、すぐに蚊帳をくゞって出て、長押にかけてある手槍の鞘を払って、台所の方へ出てみると、一つ