Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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アラスカのひょうが

中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河

中谷 宇吉郎

Lisez 中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河 (アラスカのひょうが) de 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 122 039 caractères · 248 écrans

Aozora Bunko

よい結晶が見つかったら、あっという間に、写真を撮ってしまわなければならない。ちょっとでもぐずぐずしていたら、だめである。それに厄介なことには、雪が盛んに降るのは、たいてい夜である。それで徹夜仕事になることが多い。

今度の場合も、降りだしたのが、十四日の夕方であって、菅谷君は早速その晩から徹夜である。初めのうちは、気温がまだ零度に近く、ガラス板に受けると、とたんに解けてしまうので、手のつけようがない。せっかく雪が降り出したのにと、内心少しやきもきしたが、夜になって気温がさがってくると、いろいろな雪が降りだした。予期していた針状の結晶が、盛んに降ってくる。おもしろいことには、従来単針と称していた、一本切りの針がたくさん降ってくる。針状結晶は、北海道などでも、注意していると、かなりしばしば見られるのであるが、ほとんどぜんぶ、数本の針が束になったような構造をしている。単針の写真は、今までの三千枚の写真の中に、二枚くらいしかなかった。その単針が、一面に降ってきて、一枚のガラス板に、数十本入り乱れて載っている。そのほかに、奇妙な針がいろいろ降ってくる。一つは小さい六角柱の結晶が、針の側面にたくさんくっついたもので、これも従来の蒐集の中では、珍しい種類である。